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上級スピーキングコース

生産的で効率のよい議論をするために必要な力を養成! 精緻に情報を整理し、相互に納得感のある結論を導き出すスピーキング力を強化します。

対象レベル

TOEIC850点以上
このコースだけを受講することも可能ですが、<ビジコミ強化 コアコース>、<中級スピーキングコース>を併せて受講されると、視点や力を段階的にトレーニングしやすく、学習効果が一層高くなります。

  • 英語で議論しながら意思決定しなければならない英語環境に置かれている方や、将来その可能性がある方
  • 英語力は高いものの、ロジカルに英語で議論するのが苦手で、どのように勉強していいか分からない方
     
  • 英語的にロジカルかつ精緻に情報を整理して話すことを、日本語環境にも応用してみたい方
     

内容

学習内容

<中核 1> 英語の議論に必要な要素の理解と英語表現の学習

「英語の議論力を強化したい」という時に、具体的にどういう力を強化する必要があるかを理解します。
例えば、議論とは具体的に何でしょうか。議論とは、相手と主張する点が異なる場合に、それを説明・説得し合うプロセス(作業)です。このプロセスが客観的かつロジカルで、お互いに納得感のあるものにしていくためには、ポイント(主張点)、その根拠、大前提、メリットなどを明らかにして、相互の言わんとする主張とその理由がクリアに分かり、それを整理しながら、お互いに論理的に納得できる結論を導き出すことが必要です。
一方で、問題となるのは、こうした必要要素がクリアにならないまま主張、反論、説得をしようとしてしまうことです。それを英語で行うための表現や構文力がないことも問題のひとつです。そうすると、多くの憶測と曖昧さがあり、議論が精緻にならないまま、説得もできず、お互いに納得感を欠いた形でどちらかの議論が勝ってしまいがちです。
まずは、こうした議論に必要な要素、それらの重要性を理解するとともに、それをどういう英語表現で表し説明していくのかを、具体的な英語の例文を通して学んでいきます。

<中核 2 > 議論力の要となる「中間項」の考え方と英語表現の学習

K/Hシステムでは、極端な抽象・極端な具体ではなく、ちょうど良い抽象度で、自分のメッセージの重要な特徴やエッセンスが言語化されているものを「中間項」といいます。
議論・説明・論証をする時の第1要素は「主張(メインポイント)」ですが、多くの場合、これは「抽象的コンセプト」です。日本語感覚では、その後すぐに「その理由や具体例」に入ってしまいがちですが、その「極抽象」を放ったらかしにせず、「中間項」で、「主張(ポイント)」をもう少し詳しく説明/定義します。こうすることで、意見の特徴や肝がよりクリアになり、論点がずれにくく、クオリティの高い精緻な議論がしやすくなっていきます。この「中間項」が、英語圏のプロフェッショナル達は上手です。

実は、「中間項」には、「中間項の入れどころ」「入れるときの典型的表現」がたくさんあります。クラスでは、「中間項」が英語の議論でどのように使われるかを学ぶとともに、「中間項」を駆使した議論ができるための実践練習も行います。中間項の見本例を集めた強化教材で多数の実例にも触れ、英語表現も含めて身につけることで、精緻な議論のクオリティーを効果的、効率的に高めます。


主なトレーニング内容

英語のプレゼンと質疑応答の英語

上記の、議論と中間項の考え方を土台に、最近話題のトピック、海外の人たちには説明が必要な日本特有のコンセプト、ビジネスのトピックで、短いプレゼンテーション(2分~4分)を作り、発表します。講師から議論の視点でフィードバックをもらい、毎セッションのプレゼンを通してPDCAを回します。Q&Aも行い、Audience役は質問の仕方も学び、プレゼンターは、突っ込んだ質問に対し、かみ合う形で答える練習も行います。


反論・立て直しの英語

議論で質の良い結論を出すためには、相手の考え方を聞く際に、そのロジックの欠けやレトリックを見抜いて、それを指摘することも大切です。実際、英語のプロフェッショナルの世界では、生産的な議論のために反論は必須で、当たり前に行われます。クラスでは、英語で反論する際に、的確な反論であり、かつ、respectfulだと相手に感じてもらえる形で、明確かつ客観的に反論する方法や表現を学びます。また、自分が反論を受けることも当たり前と考え、落ち着いて堂々と、説得力のある形で立て直せる方法も学習します。これらは、上記の「議論の要素」と特に「中間項」の考え方が分かっていると、やりやすくなるものです。併せて、こうした場面で使える英語表現も学びます。


ディスカッション

「議論の要素」、「中間項の考え方」を土台にし、いくつかのトピックで、数人で議論し、結論を導き出す練習を行います。途中で、英語表現、情報の整理の仕方などの方向調整やアドバイスを講師が必要に応じて行います。プレゼンと質疑応答、反論・立て直しで培った力を総合的に活用して結論を出すプロセスを体験することが目的です。


ディベート

ディベートで使われる「立論+反論+反駁(立て直し)」のルーティンは、本コースで学ぶ要素を体得するための練習として効果的です。本来ディベートでは勝ち負けが重要ですが、このクラスではそれにはこだわらず、議論の分析・反論・立て直しなどを素早くできるための練習方法として利用します。本コースで学んだ議論のロジック、反論の仕方、立て直し方などを、英語表現の視点も含めて個別にアドバイスします。



使用教材・資料


『精緻な議論』(音源付)、『中間項の具体例と英語表現』(音源付)

精緻な議論で必須の英語表現と具体例を掲載しています。また、「中間項」は、緻密性・戦略性・競争力を伝えるうえで必須の情報ですが、その「中間項」の基本形とそのバリエーション、中間項を上手に使うための便利な英語表現を掲載しています。