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中級リスニングコース

対象レベル

<英語力強化コアコース>を既に受講された方、またはTOEIC800点前後からそれ以上の方

<英語力強化コアコース>既受講者の方

継続学習のマイルストーンとして、学習進捗の確認と次の課題の特定をしたい方。 長い構文も正確に聞き取れる「高度な聞き取り力」を養成したい方。コアコース受講後、停滞気味の英語学習に刺激が欲しい方。 講師からのフィードバックや次のステップに向けてのアドバイスを、継続学習のモチベーションやドライブにしたい方。

弊社書籍 『究極の英語学習法 K/H System中級編・上級編』 (アルク刊) の学習者

書籍を仕上げて、その学習の成果と次の課題を確認したい方。 書籍ではむずかしい疑問点の解消や、 より詳しい学習視点や微妙なニュアンスの説明など、講師から直接教授されることによるメリットを享受したい方。  (TOEIC800点に満たない方は、電話かメールで事前にご相談ください。)

新規受講者の方

最低限の基礎力(TOEIC800点以上)はあるものの、 勘に頼ったサバイバル的な聞き取りから脱却し、長い文も確信をもって正確に聞き取れる力を強化したいと感じている方。

また、英語力はかなり高い(TOEIC900点以上)ものの、さらにレベルアップするにはどうすればいいのか、方法と課題が見えずに壁にぶつかっている方。

注意:クラスは、<英語力強化 コアコース>、または『究極の英語学習法 K/H System 基本編』 (アルク刊)で学ぶ方法論の理解を前提にして進みますので、 未受講の方は『基本編』、または『中級編』のどちらかに一度目を通しておくことをお勧めします。


学習内容

概要と目的

高度な英語リスニング力を養成するために、2つの分野の徹底的なトレーニングを行います。

【長く複雑な構文の聞き取り力の強化】

<英語力強化 コアコース>で学んだ「基盤力」を固めると同時に、精度の高い高度な英語力にレベルアップするための実践トレーニングを 徹底的に行ないます。このレベルの英語学習者にありがちな「聞き取りの不正確さ」、「ニュアンスの混乱や誤解」の原因となる、 文法や構文の理解や意識の曖昧さにフォーカスし、長く、複雑な文でも、文頭から正確に、リアルタイムで英語を理解できる力を養成します。

英語力の伸びは、構文力とその運用力に確実に比例します。しかも、ある程度内容のある話を、正確に、ニュアンスまで丁寧に理解するには、 「しっかりした構文力」が必須になります。英語力がついてきて、より高い目標を目指すようになればなるほど、 構文力と構文運用力を身につける重要性は増してきます。早い段階から構文力の強化に取り組むことが、遠回りのように見えて、着実な上達のカギになります。

【パラグラフ単位でニュアンスまで正確につかむ聞き取り力の強化】

一文ごとには理解できたとしても、パラグラフ単位で話を理解していないと、相手のメッセージを正確につかむことはできません。 これが、リスニングの次の課題です。なぜメッセージが正確につかめないかと言うと、何かを説明するときの「話の組み立て方」が英語と日本語で大きく違っていて、情報を出す順序が違うためです。そのため、パラグラフ単位で話を追っていないと、相手の話のどこが一番言いたいことで、どこがその理由や詳細の説明なのかが見えず、何となく分かっているように思えて、実は、本当に言いたいことがつかめていないことがよくあります。それを克服するためには、まずは、英語的な話の組み立て方のいくつかのパターンを知り、どのパターンで説明が進んでいるのかにも意識を向けて聞き取ることが大切です。この練習をします。

同時に、このための練習手法として、「ロジック立体ノートテーキング」というスキルも紹介します。 ノートテーキングしながら、視覚的にパラグラフの論理構造を明らかにしながら聞き取る練習方法で、 この実践練習もたっぷり行います。この手法は、ミーティングなどでメモを取る時にも使えて、実用的です。

コース内容の詳細

K/Hシステム学習法の簡単なレビュー と 自己アセスメントによる課題の特定

学習法を簡単にレビューし、「音をつかむ力/意味をつかむ力」 と 「瞬時に意味・イメージに落とし込む力」をつけるための視点とコツを復習します。また、リスニング力の自己アセスメントを行い、 前回の受講から「改善している部分」(新規受講者は「できている部分」)と「これからの課題」とを特定します。


日本人がリスニングで苦労する構文パターンの聞き取り強化

ネイティブがよく使うにもかかわらず、日本人英語学習者がリスニングで非常に苦労する構文のパターンにフォーカスし、 実践的に身につけます。構文に注目したリスニングアセスメントを行い、まず自分の課題を具体的に認識した上で聞き取りの訓練を行うため、 クラスの中で、「自分の課題を意識して、課題を効率よく克服していくサイクル」を体験することができます。

教材は、パターンドリル型の練習教材と、ネイティブのビジネスパーソンの生のスピーチを使った応用練習教材の両方を使います。 パターンドリル型の構文力強化教材には、日本人が苦手とする、ビジネスの現場・政治・ニュースなどで頻出する構文パターンが詰まっています。 また、例文で使われている表現も、ネイティブがよく使う自然なものばかりなので、身につけておけば確実に聞き取りに生きてきます。


例えば、少し「複雑な」構文パターンとして紹介し、教材にしてあるものとしては、

1. 疑問詞節が主語になって、主部が長くなるもの
What I could do to help the US side is to share all the data we have from past projects.など

2. 主節に挿入が入って、述語動詞と目的語が離れてしまうもの
I felt (as I was listening to Mr. Sato talk) that I am very lucky to be working under such an inspiring leader. など

3. 主語に関係代名詞や関係副詞などがついて、主部が長くなるもの
The first thing we would like to do is to have everyone introduce themselves.など

4.英語ではよく使われているが、日本人には全く馴染みがないS+V+O+Cのパターン
You must be able to have all kinds of ordinary people buy into it, support it and say this is good for me, good for my family, good for my future and I wish to be part of this. など

5.英語の議論やテレビでの報道・インタビューで使われる無生物主語の構文
The news paper article covering the incident triggered strong criticism against the company’s business practices.など

上記のような構文パターンが多数入った英文の聞き取り練習(ドリル)を繰り返し行い、聞き取りのパターン感覚(聞き取りの型)を作り込みます。基礎練習を行った後で、色々な構文パターンがランダムに登場する生の英文を使った応用練習で実戦感覚を養います。


ニュアンスまで正確につかむ「パラグラフ単位の聞き取り」と「ノートテーキング」

3ユニットで構成されるこのコースの最後のユニットでは、<構文を正確に追う>実戦的な聞き取りを土台に、 一歩進んでパラグラフ単位での聞き取りの仕方を学びます。 そのために、英語の話の組み立てパターン、サポートの種類、サポートの転換時の表現、soとbutへの意識などを、実践練習しながら学びます。 同時に、聞き取り練習のツールとして、ノートテーキングを紹介します。ノートテーキングは、英語の総合的な力が試されるスキルで、 一朝一夕にできるようにはなりませんが、練習すること自体で様々なメリットが得られます。 一文単位の聞き取りでも、ノートテーキングの練習によって、構文を立体的に追って意味をつかむ感覚が更に強化されると同時に、 イメージで英語をとらえる感覚も強化されるため、結果として一文のメッセージが確信をもって頭に残りやすくなります。 また、パラグラフ単位では、典型的な英語の論理構造のパターンを意識して立体的にノートを取る練習をし、 その結果として、話の流れを追ってロジカルに聞き取る感覚が強化されます。そうすると、長い話を聞いても、 話の論旨やポイントをつかむことができ、最後までメッセージが頭に残るようになります。 ノートテーキングの実践練習と同時に、講師によるデモンストレーションが見られることで、 効果的なノートテーキングのやり方が具体的に分かり、理解も深まります。


主な練習テクニック

シャドーイング / やまと言葉落とし / 立体ノートテーキング / 英語戻し / その他

効果

  • 強化コアコースで学んだことの復習になり、学習法や視点がしっかりと根付く
  • 正確な英語力の柱となる<構文>に対する意識と運用力が強化できる
  • 確信をもって英語を聞きとる感覚に近づくとともに、スピーキング力への効果も実感できる
  • 構文や表現の「パターン」を意識した、効率的なアセット増やしの視点が得られる
  • パラグラフ単位で、話者の意図を正確に理解しながら聞き取るためのコツが分かる
  • 英語力強化の効果的ツールとしての「ノートテーキング」のコツが分かる

使用教材

① 日本人の苦手な 構文パターン集(音源付)

上記に紹介した構文パターンをはじめとする、構造が複雑な文が200文程度入った教材です。

② Effective Feedback(音源付)

ネイティブの生のスピーチからの抜粋です。語句や表現、学習法を詳細に解説してあり、一つの文章を「骨までしゃぶる(学ぶ)」方法が分かる教材です。

③ リーダーのスピーチ教材(音源付)

ビジネスや政治の世界でリーダーとして活躍しているネイティブスピーカーの生のスピーチの抜粋。 トピック、スピーカーの役職、立場、背景、性別などの異なる色々なタイプのスピーチを使い、 実際の生きた例の中で「構文パターン」と「話の論理構造」の聞き取り練習をすることで応用力も強化します。 特に、同じトピックについて、どのような内容、語彙選択、構文と論理構造を使って話しているかを比較することができ、 常に出てくる表現と組み立てパターン、コンセプトを知ることができるので、学びの急所が分かります。 これをノートテーキングの練習教材として利用します。

④ ノートテーキングに使う記号・シンボルのリスト資料

ノートテーキングの方法とそのやり方のコツを解説したものと、 ノートテーキングをする時に使うと便利な記号・シンボルなどを説明し、リスト化したものも添付してあります。


過去参加者の声

いろんな人のスピーチを取りあげているのが、おもしろかった。又講師の詳しい解説、豊富な教材、勉強法のアドバイスも良かった。緊張感のある中で、集中力をもって取り組めた。また、講師の他の人に対する注意、アドバイス等が全て私にもつながるものだった。


やみくもに聞いていたのですが、授業を受けて、話の展開を予測しながら聞くポイントがわかり、聞きやすくなりました。・音の聞き取りとか、細かいところを落とすところとか、まだ多々ありますが、構造が掴めるようになった(これからにかかっていますが)のが、とてもうれしいです!!


PREPなど、文(章)の構造(構成)についてのレクチャーはとてもためになり、目からウロコでした。やっぱり英語は楽しい!と再実感させてくれる授業でした!!


ロジックパターンが分かることで、容量のあるものを聴く大変さが軽減しました。